
- ハマスとの対話訴えるイスラエル人作家たち
ブッシュ米国大統領がイニシアチブを執り、同国で11月に予定されている中東和平国際会議に大きな期待が寄せられている。国連、米国、EU(欧州連合)とロシアで構成される中東和平4者会議は、米国での国際会議を成功させるための支援を公表。ライス米国務長官はイスラエル・パレスチナ紛争の解決に近づくために「逃してはならない機会」と述べた。
同国際会議には、アルジェリア、バーレーン、エジプト、ヨルダン、レバノン、モロッコ、カタール、サウジアラビア、スーダン、シリア、チュニジア、イエメンといったアラブ連盟加盟諸国も招待される予定だと「アジアニュース」(ローマ教皇庁外国宣教会国際通信社)は伝える。アラブ連盟が、同連盟に加盟するアラブ諸国のイスラエルとの国交正常化を交換条件に、パレスチナ独立国家の建国を目標とする地域的和平イニシアチブを執っているからだ。
だが、イスラエル・パレスチナ紛争の現状は、イスラエル政府がハマスによって武力制圧されたガザを「敵対地区」と見なす態度を明らかにし、ハマスによるイスラエル領に対するミサイル攻撃の報復として、ガザへの武力介入を激化させている。バチカン放送は『中東で再暴発する緊張』と題する国際ニュースの中で、イスラエル軍の空爆による「2人のハマス指導者の殺害」を伝え、「昨日のパレスチナ人犠牲者は9人」と報道している。
イスラエルのバラク防衛相が最近、同国ラジオ放送のインタビューで「ガザ地区での広範囲にわたる軍事介入を決断する時が近づいている」と発言した、との報道もあり、現地からの情報は交錯している。ガザでは電気や石油の供給が断たれ、4者会議は「人道援助だけは断たないように」とイスラエル政府にアピールしている。自治政府のアッバス議長に対しては、90人のパレスチナ人拘束者を釈放して「善意の印」を見せる同政府。パレスチナをガザとヨルダン川西岸とに分断するイスラエル政府の政策が相変わらず続いている。
イスラエルでは、同国の文学界を代表する3人の作家(オツ、グロスマン、イェホシュア)を中心とする11人の作家たちが、日刊紙「ハーレツ」に「ハマスとの折衝の必要性」を訴えるアピールを自費掲載した。「ハマスによっていまだに拉致されているイスラエル人兵士の釈放のみならず、無条件の停戦を求めてハマスと折衝」するように訴えるイスラエルのインテリたちは、11月の国際会議という「絶好の機会を失わないように」とオルメルト首相にアピールし、ハマスとの折衝によって成立する停戦が「イスラエル人とパレスチナ人の双方の苦しみを軽減する」としている。
イタリア有力紙「ラ・スタンパ」は、「イスラエル軍の将校の皆が、イスラエルとハマスとの対話が一時も中断したことがないことを知っている」と報道している。
『佼成新聞』2007年10月7日号(佼成出版社)