生き方つながるコミュニティ こころーたす

「憲法」とは何でしょうか? 法とは「きまりの中のきまり」
「憲法」というと、この文字から何か非常に堅苦しい感じを受けるかもしれません。ところが、そんなことは決してありません。「憲法」の「憲」は、「手本となる大もとのきまり」という意味ですから、「憲法」とは「きまりの中のきまり」ということになります。  それでは、「きまりの中のきまり」とはどういう意味でしょうか。「憲法」とは、ひとくちに言えば「一国の政治をだれが、どのようにおこなうか」の根本原則、つま…
憲法は何のためにあるのでしょうか? 憲法は人間の尊厳を守るために
 憲法は何のためにあるのか--それはひと口に言えば、国民一人一人の人間としての尊厳を守るためにあると言ってよいでしょう。  日本国憲法は、日本の歴史上はじめて、個人の尊厳(第十三条)が日本の国家法秩序において最も大切な価値であると宣言しました。  もちろん、ここで注意しておかねばならないのは、個人の尊厳といったからといって、「誰でも好き勝手にやりたい放題にしてよい」と言っているのではないこ…
教育問題は憲法を改正すれば、解決できるのでしょうか? 改正ではなく大人の意識改革を
 学校や地域で学生や未成年者などの非行や犯罪が社会問題になるたびに、「教育の結果だ」「それを許す憲法のせいだ」と言われてきました。本当に、こうした非行や犯罪と、憲法や教育基本法といった法律には直接の因果関係があるのでしょうか。憲法や法律を改正しさえすれば、この種の事件はなくなるのでしょうか。  戦後の教育は、一人一人の「人格の完成」を目的にしてきました。そして、その教育の力によって日本国憲法…
憲法記念日特集 平和主義は人類の希望
 第二次世界大戦の戦禍を体験した日本は、「二度と戦争を起こしてはならない」という強い決意のもと、平和主義を掲げる日本国憲法を制定しました。「戦争放棄」と「戦争のための武力を持たない」とする憲法九条はその要です。九条の存在によって現憲法は「平和憲法」とも呼ばれてきました。憲法記念日に合わせ、今回から3回にわたり九条に代表される現憲法の平和主義を取り上げます。 ◇ ★「平和憲法」と称される…
日本国憲法の平和主義は特別な考えですか?
 戦争は、私たちに何の利益ももたらしません。武器は命を奪うことはあっても、生命を育むことはありません。それぞれの人間が自分らしく生き、たくさんの人々と喜びを分かち合うことができる世界であるために、また人と自然との調和が保たれた地球であるためには、平和が何よりも大切です。  この原点に立つとき、日本国憲法の定める平和主義は特別な考えではなく、いまだに戦争を止めることのできない人類にあって、誇り…
日本の安全は、軍事力でしか守れないのでしょうか?
 平和や安全は、私たち国民の願いであり、それを守ることは政府の務めです。  ただし、自国への特別な思いが、「自分たちだけ安全であればいい」「自分の平和が優先」という考えや態度につながると、周囲の国やそこに暮らす人々のことは目に入らなくなってしまいます。  「備えあれば憂いなし」「万一の備え」として憲法を改め、軍事力を増強していくのは、一見正しいように見えます。しかし、人は武力に頼ろうとすれ…
宗教団体が信教の自由を守ろうとするのはなぜでしょうか?
単体では存在できない自由  「信教の自由」というと、「宗教団体と宗教を信じる人のためにあるのだ」と思われている人が多いかもしれません。しかし、憲法が定める「信教の自由」には、もっと深い意味合いがあります。  日本国憲法は第二十条で、「信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない」「何人も、宗教上の行為、祝典、儀式…
「政教分離の原則」がなぜ必要で、どうして規定されたか知っていますか?
「信教の自由」を守るために不可欠  「政教分離の原則」とは国家と宗教の分離を目指すもので、厳密には、政治権力が特定の宗教団体を援助、あるいは圧迫しないよう定めた原則です。  前回の本連載で述べたように、大日本帝国憲法下では、神社神道が国教並みの地位を与えられ、手厚く保護されていました。神社は、国家儀礼、国民道徳の源とされ、法的には一般宗教と別個の次元に置かれたのです。そうしたことから、…
日本国憲法には、「押しつけられた憲法」「古くなった」との声があります。本当にそうですか?
 世界でも先駆的な役割に注目を  日本国憲法に対しては、「占領軍(GHQ=連合国軍総司令部)に押しつけられた憲法」との意見があり、改正の理由の一つにされてきました。また、最近は、施行から60年が経ち、「古くなったから変えるべき」との声も聞かれます。  しかし、「押しつけられた」「古くなった」という一言で、憲法の中身をよく吟味することなく、改正すべきだという議論は、あまりにも乱暴ではない…
憲法は私たち国民一人一人のものです。あなたは最近、日本国憲法を読んだことがありますか?
 憲法があるから、現在の私たちの自由がある  憲法は国の根幹をなす「きまりの中のきまり」です。国民が国家や政治権力に対して課した法律でもあります。国民から政治を任された政党や議員は憲法を尊重し、憲法に従って政治や行政を進めていかなければなりません。現憲法は次のように定めています。  「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」(第九…