生き方つながるコミュニティ こころーたす

神仏に手を合わせる
★世界に共通する敬い慎む姿 日本の社会では、以前は、神社仏閣とその周辺の土地に住む人々との間に、深いつながりがありました。土地を守る氏神や先祖代々の墓がある菩提寺はそれぞれの地域で尊ばれ、各家庭には神棚や仏壇が祀られました。しかし、今や、都市への人口の集中、核家族化が進む中で、土地の神仏との縁は希薄になり、家の中に神棚や仏壇を祀っていない家庭が年々多くなっています。生活スタイルの変化に伴…
「少欲知足」のこころ
 昭和30年代以降、日本は世界でも有数の経済大国に成長しました。その一方、「飽食の時代」「消費は美徳」という言葉が盛んに使われ、物に感謝し、物を大切に扱う心を、どこかに置き忘れてきてしまったようです。欲望を満たすため、物質面の充足ばかりに価値を置いて開発を進めた結果、いま、環境破壊や資源の枯渇が世界的な問題となっています。今回は、「少欲知足」の教えを学び、私たちのライフスタイルを見つめ直してみ…
あいさつの励行
 あいさつは人間が社会で生活していく上での基本ともいわれます。「おはようございます」「おやすみなさい」「行ってきます」「お帰りなさい」「いただきます」「ごちそうさま」「ありがとう」「ごめんなさい」--私たちは、一日に何回、あいさつの言葉を口にするでしょうか。また、あいさつの言葉を口にできないことがどれだけあるでしょうか。今回は、あいさつの大切さをかみしめ、私たちの日常生活を振り返ってみたいと思…
いのちの大切さ
 昨今の十代少年による犯罪の続発は、現代日本の学校、地域社会、家庭といった教育現場に大きな問題を投げかけています。特に、人のいのちを軽んじる不条理な殺傷事件が相次ぎ、社会には大きな衝撃が走りました。「なぜ人を殺してはいけないのか」という問いに対する答えを模索しようとする識者らの動きがあり、いのちの尊厳を子どもたちにいかに伝えていくかが重要な論点にもなっています。今回は、庭野会長の法話から、いの…
和顔愛語の働き
 私たちは毎日の生活の中で、さまざまな顔の表情をします。感情に合わせて、笑い、泣き、怒る……。それと共に言葉や口調も変わります。その表情や言葉は、人間関係を左右する力を持ち、自分や他の人の人生にも大きな影響を与えるものです。今回は、仏教で教えられている「和顔愛語」の心とその働きについて学んでみたいと思います。 ◇ ★自分に正直にありのままに  「和顔愛語」は仏教経典の言葉で、ある菩薩…
己を忘れて他を利する
 いよいよ二十一世紀、新しい時代を迎えました。希望に満ちた新世紀、と言いたいところですが、私たちの眼前には前世紀から残された問題が山積しています。紛争、不和、不平等、相互不信……。それらの問題の根源は、人間の自己中心的な欲望、行動にあると考えられます。今回は、「共生」の新時代の指針となる「忘己利他」(己を忘れて他を利する)の心を、家庭での身近な実践に照らして学んでいきたいと思います。 ◇…
仏性を拝み合う
 子どもをめぐる問題が後を絶ちません。児童虐待をはじめ家庭内暴力、いじめなど、心の痛むケースが報告されています。その背景には、家庭や地域コミュニティーの機能低下が指摘され、さまざまな要因が挙げられています。しかし、これらの問題を考えるもっとも大切で根本的なポイントは、親が子どもと触れ合う基本姿勢を見つめ直すことにあると言われます。今回は「仏性礼拝」という教えを通し、親の役割、姿勢について学んで…
一念三千の世界
 『家庭宗教のすゝめ』のページでは、これまでさまざまな仏教の教えを基に、家庭での親子の触れ合いのあり方を学んできました。そこに共通するのは、子どもの宗教的情操心を育(はぐく)んでいくには、まず親自身が自らの心を見つめ、仏教の教えにかなった具体的な行動や態度を示していくことが何よりも大切である、ということです。今回は、『一念三千』の法門を通し、「自分が変われば相手が変わる」という生き方を学んでみ…
「感謝」をはぐくむ
 これまで約1年にわたり、『家庭宗教のすゝめ』では「合掌」「少欲知足」「挨拶」「和顔愛語」「仏性礼拝」などをテーマに、仏教の教えに基づいた家庭実践、親の役割について学んできました。その中で、多くのテーマに共通するポイントを見つけることができます。それは「感謝」の心を育み、「ありがとう」という言葉で感謝を表現することの大切さです。今回は、「感謝」ができる心を育む実践について学んでみたいと思います…
親が子供と向き合う視点
 「家庭宗教のすゝめ」では、これまで『神仏に手を合わせる』『和顔愛語の働き』『仏性を拝み合う』など、家庭の中で子供に宗教心をはぐくむポイントを取り上げてきました。今号からは、より深く仏教の教えに触れながら、家庭の中で実践していく心構えを学んでいくことにします。今回は、このページの題字を執筆されている臨済宗・祥福僧堂師家(前花園大学学長)の河野太通師に『家庭宗教--親が子供と向き合う視点』をテー…
子に伝える--老
 人は生まれ、年をとり、病に苦しみ、死んでいく--「生老病死」は、人間にとって永遠のテーマであり、私たちが自らの人生を考えるときに避けては通れない問題です。『家庭宗教のすゝめ』では、今号から「親が子に伝えること」と題し、仏教で説かれる「生老病死」をテーマにしながら、具体的な現実の場面に即して親子の触れ合いのあり方を考えます。今回は『老』--年をとるということについて、学んでみたいと思います。 …
子に伝える--病
 『家庭宗教のすゝめ』では前回、親が子に伝えることとして「生老病死」の『老』を取り上げました。今回は、『病』をテーマに、親の姿勢と子供に伝えるポイントを考えてみたいと思います。 ◇ ★健康が幸福で病気は不幸か  健康で毎日を暮らしたい--それは、だれもが願うところです。そのために、私たちは、自分や家族の栄養状態、体調に気を配り、健康管理に努めます。しかし、私たちは、だれもが病気と無縁…
子に伝える--死
 「生老病死」を子供に伝えていく親の意識、触れ合いのあり方を、これまで「老」と「病」について考えてきました。今回は「死」を取り上げます。子供に伝えるには少し難しいテーマですが、親としての着眼点を中心に学んでいきたいと思います。 ◇ ★注目を集める死の準備教育  前々回、「老」について考察したときに、都会に人口が集中し、核家族化の進む現代の状況が、子供とお年寄りの接点が減少している要因…
子に伝える--生
 『生老病死』をテーマに、親としての心構えや子供との触れ合いのあり方を考えるシリーズの最終回は「生」です。私たちがこの世に生を受けたことの意味合いを、深く学んでみたいと思います。 ◇ ★いのちのあり方を見つめる  私たちは、人間としてこの世に「生」を受けました。生まれてきたからこそ、喜びや充実感を味わうことができる半面、「苦の娑婆)」とも言われるように、「生老病死」の「四苦」にも向き…
生老病死に学ぶ
 「家庭宗教のすゝめ」では前回まで4回にわたり、仏教で説かれる「生老病死」を「生」「老」「病」「死」のそれぞれの項目に分けて考察してきました。今回は、そのまとめとして、『生老病死』を一つのテーマとして、あらためて私たち親が考えるべきポイントを学んでみたいと思います。 ◇ ★苦とどのように向き合うか  --ある日、シッダールタ王子が馬車を駆り、王宮の東門から遠乗りに出かけると、やせ衰えた老…
今こそ家庭宗教を
 15回にわたって連載してきたシリーズ特集『家庭宗教のすゝめ』は、今回で終了します。最終回にあたり、これまでの内容を振り返りながら、家庭の中で親が子に宗教的情操心を育んでいくことの大切さを、いま一度かみ締めてみたいと思います。 ◇ ★問われている親の行動規範  都市への人口の集中や核家族化、地域コミュニティーの機能低下、少子高齢化、科学技術の進歩、飽食と消費至上主義、西欧文化の流…